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MAIN CAST&SITUATOPN
ヴァイル /
ヴァイル憎悪B 監禁後 (注) リリアノ様が死んでません。多分そのあとでしょう。 そんなにレハトを憎んでないという電波。
離れて二人
「ねぇ、起きてる?」
緑色の髪をした青年―ヴァイル―が元気そうに寝台に横たわっている少女へと問うた。その少女はゴロリと声のほうへと背を向け、
「起きてるよ」
と答えた。その声に張りはない。少女の顔には明らかな疲労が見えていたが、表情は笑顔に満ち溢れていた。
「よかったよ、死んでなくて」
ヴァイルはさらりとそんなことを述べた。少女―レハト―はふふと笑って、
「大丈夫だよ、ヴァイルを残して死なないよ」
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「今日はね、レハトにねお客さんがいるんだ」
ヴァイルは声色は普段通りに言った。表情は明らかに嫌そうな顔をのぞかせていた。それをみてレハトは本当なんだと考えた。
「じゃぁ、伯母さん。後はよろしくね」
ヴァイルは入れ代わり出て行った。入ってきたのは紛れもない前国王たるリリアノだった。レハトはあまりの事に衝撃を覚えた。不意に涙が零れるのを感じた。
「レハト、……か?」
リリアノは戸惑いの表情を浮かべていた。それもそうだろう。正統なる王として継承するはずの人物が痩せ細り、弱弱しく寝台へ寝かされているのだ。レハトは
立ち上がり、リリアノを迎えようとする。しかし、上手く立てずよろけてしまい、リリアノに支えてもらう始末だった。リリアノの不安は的中していた。しかも、明らかに最悪な方向で。
「レハト、この1年……。いや、言うまいな。おぬしを見ていればわかる。何も言うな。」
リリアノはそう言って、レハトを見た。
これほど、弱弱しかったろうか。レハトがそれ程までに苦しみ、苦しめられているのかと。
「ヴァイル一言申そうか? もし、我の杞憂だとすればお節介だが……」
レハトは静かに首を横に振った。ただ、微笑みだけを残していた。
「違うんです。多分これはアネキウス様の罰なんです。私に対しての。」
「罰……?」
リリアノは思わず聞いてしまった。なぜ、レハトがそれほどまでに自分のせいだと責めるのだろうか。それが不思議で仕様がなかった。
「わたし、一度湖に行きましたよね。」
リリアノはすぐさまに思い出す。ヴァイルとレハトが突然消えたと大騒ぎになったというあれだろう。リリアノは頷く。
「その時にヴァイルが、約束してって。言ったんです」
続けて、レハトは言った。
「私、断ったんです。ヴァイルとの約束を。」
リリアノは黙ってうなずいた。口を挟む気はなかった。レハトの独白があまりにも悲しみがこもっていて、口出しできるものではなかった。
「田舎から出てきて数か月。その時の私は、誰も頼れない。頼りにできない。そう思っていたんです。未来でどうなるのか、王になるのか。それとも、いなかったことになるのか。
私は身の保身に走っていました。むろん、ヴァイルは愛していました。でも……。」
そういってレハトは一度区切った。何か考えるように、何か思うように宙を見つめそして、リリアノへと視線を戻した。
「私は…ヴァイルを裏切ってしまった。彼の不安を共有しようとしなかった。その罰が……、今来てるのだと思います。」
リリアノは何も言わず、レハトを見た。レハトは自棄になったように、宙を見つめ笑っていた。リリアノは、レハトへ問うた。
「おぬしは、まだヴァイルを愛しているのだな。」
レハトは黙ってうなずいた。
「……、お主は額の徴を疎ましく思っておらぬか?」
首を横に振った。
「もし、なかったら。そう考えるだけで、恐ろしく思います。リリアノさまに出会うこともなかった。ヴァイルにも、タナッセ、サニャにも……。私はこの徴の存在を恨むことは
ありません。」
決意ある一言だった。会話していた中でも一番覇気が伝わってきていた。
「ではな、レハト。」
「待っててね、レハト」
リリアノとヴァイルは共に部屋を出た。途端に、ヴァイルの冷たい声がリリアノを刺した。
「いったい何を話したのさ。」
「他愛もない、噂話よ」
「ふーん。まっ、別にいいけどさ」
明らかに不服そうな返答にリリアノは驚きを感じた。普段から陰陽があったが、これほどとは思わなんだ。
リリアノはヴァイルへと問うた。
「ヴァイルは、レハトのことを本当に愛しているのか」
「あたりまえだよ。伯母さん」
「あたりまえなら、何故、あれほどまで弱る」
ヴァイルは少し考えたようなそぶりを見せると、
「他人に見せたくないからかな?」
「好きなら、何故あやつの本当の気持ちを汲み取らなんだ」
ヴァイルは、 へっ? という驚いた表情でリリアノを見つめていた。
「どういうこと」
「あやつは、いまだに湖での約束のことで考えているぞ。レハトが今1番つらいことを知ってやらないで何が、愛しているだ。独りよがりの愛は愛するものを潰すと同時に、
自身も潰すぞヴァイル」
「そんな、の狂言に決まってる」
「狂言なら、とっくにお前に対して恨みつらみを口に出すだろう。なんといったか知っているか、愛しているといっているのだぞ」
「愛している人間を裏切り、傷つかせ、罵り、顧みないのは誰だ。おまえしかおらん」
もし、ここでヴァイルがレハトの元へ戻らなかったときに私はどんな顔をすればいいだろうか。
無言でヴァイルは戻っていた。どうやら、杞憂で終わりそうだな。
ヴァイルはレハトの部屋へと歩を進めた。伯母さんの言うことが本当なら……。いや、甘い願望か。それとも、現実を受け止められない故の迷いか。
「レハト、いる?」
「うん……」
ヴァイルはばつが悪そうに、入った。レハトは息を浅くしていた。熱っぽい感じがヴァイルを不安に駆りたてた。
「レハトは、俺の事……にくい?」
「憎くないよ」
「レハトはさ、俺の事……好き?」
「好きだよ」
微笑み返すその表情は女神のような神々しさだった。不意におぼろげに見える母のものと重なり、胸を締め付ける。
「レハト、俺を許してくれる……?」
「ヴァイルは何もしてないよ。ヴァイルを苦しめたのは私」
レハトは苦しげに笑った。ただ、ヴァイルはレハトの手を握りしめた。強く、持って行かれないように。
「約束して、俺の前から消えないって。絶対、消えないって。」
レハトは困った笑顔で首を横に振った。
「ヴァイル、ごめん――。もう無理だと思う。これが、たぶん最期の頼み事になるよ……。」
レハトの目の端から涙がポロリポロリと零れ落ちた。ヴァイルはただ、頷いた。
「ごめんね、最期まで約束できなく…て。……いご、位……守…りたいけど」
「最期に……1度……だけ、キス……して。」
ヴァイルはレハトの唇へと口づけた。冷たい冷たいその唇はもう生気を感じないほどだった。
「暖…かい。ありが……とう。…ごめ……んね」
最期の力を振り絞りヴァイルへと抱きついた。ヴァイルも振りほどけないよう力を込めた。
1人の愛しき寵愛者はその片割れに抱かれながら息絶えていた。
















AUTHOR / 作者 ととりさん
文才NEEEE! というのが、最近の日課です。受験生が勉強しながら小説を考えるってありえませんな(笑)。さておき、ヴァイル党まっしぐらな私ですが、一番ゾクッとしたのが監禁ED。なんで、どうして? 的な感じでした。というか、Aではグラが変わらないだろうと思っていたら変わって超焦りました。
タナッセも愛情Aが終わったのでさぁ、待ってろよ、グレオニー! ローニカ!